
おうちベーカリーstrawberrytime@外構
施工させていただいたのは、パン屋さんの入口まわりのアプローチ改修です。
見た目を整えるだけでなく、「誰にとっても使いやすい入口とは何か?」を起点に設計・計画しました。
まず大きなポイントはスロープの設置。
これまでの段差は、元気な方にとっては何気ない高さでも、カートを引いて来店されるご高齢の方にとっては大きな負担でした。特にパン屋さんは日常使いの場所。だからこそ、「ちょっと行きにくい」が来店機会そのものを減らしてしまう可能性があります。
そこで今回は、段差を解消するためのスロープを新設。

勾配や幅も意識し、カートでも安心して通れる寸法にしています。こうした小さな配慮の積み重ねが、「また来たい」と思っていただけるお店づくりに繋がりますね。
次に、手摺とフックの設置です。

パン屋さんに来られるお客様の中には、愛犬と一緒に散歩の途中で立ち寄られる方も少なくありません。店内にペットは入れない場合でも、「安心して待たせられる場所」があるかどうかは重要なポイントになります。
そこで、入口付近に手摺とリードフックを設けました。
しっかりと固定された手摺は、犬をつなぐだけでなく、ご高齢の方が身体を支える補助としても機能します。ひとつの要素に複数の役割を持たせることで、限られたスペースでも価値を最大化できるのが外構計画の面白さです。
そして、今回の改修で大きく変わったのが床仕上げ。

これまでのウッドデッキは経年劣化により傷みが進み、ささくれや腐食が見られる状態でした。木の風合いは魅力的ですが、屋外で長く安全に使うには定期的なメンテナンスが欠かせません。
そこで採用したのが人工芝「クールターフ」。
見た目は自然な芝の質感を持ちながら、耐久性・メンテナンス性に優れているのが特徴です。さらに名前の通り、夏場でも表面温度が上がりにくく、照り返しを軽減する効果もあります。
これは人にとっての快適性はもちろん、足裏がデリケートな犬にとっても大きなメリットです。また、クッション性があるため、転倒時の衝撃を和らげるという安全面での効果も期待できます。
before
after
今回の改修を通して改めて感じたのは、外構は単なる“外の仕上げ”ではなく「使いやすさ」を形にする重要な要素だということ。特に店舗の場合は、そのまま「お店の印象」や「来店しやすさ」に直結します。
段差をなくすこと。
待てる場所をつくること。
安全で気持ちのいい素材を選ぶこと。
どれも派手ではありませんが、確実に人の行動を変える力を持っています。
これからの住まいや店舗づくりにおいては、「デザイン性」だけでなく、「誰のための空間か」を丁寧に考えることが、より一層求められていくはず。今回のアプローチ改造は、そのひとつの答えになったのではないかと思います。








