KIZUKIplanning@古民家再生
500年の歴史をもつ「史跡・名勝 常栄寺雪舟庭」。
その敷地一角に “隠寮” ”脇寺” として建立された築100年を超える古民家をKIZUKIplanningのショールーム兼オフィスとして活用させていただくためリノベーションさせていただきました。
まずはホームインスペクションから。
ホームインスペクションとは、建築士や有資格者などの専門家が、住宅のコンディションについて調査を行い、瑕疵の有無や補修すべき箇所、その時期などを客観的に診断することをいいます。
リノベ前にホームインスぺクションを行うことはとても重要。KIZUKIplanningではリノベ計画の第一歩としてお勧めしています。
ホームインスペクションが終わるといよいよ解体工事です。
天井を解体すると立派な梁が見えてきました。この光景も古民家ならではのもの。今では入手困難な大断面の梁を使った小屋組みは、古民家大きな魅力のひとつです。
リノベーション工事の内部造作は、工事で一新する部分と、これまでの風合いを残す部分が混在するので注意が必要です。また、柱を撤去し広い空間を作る場合などは「助け梁」などを入れ補強していくこともあります。
仕上げ材は天然木や珪藻土などの自然素材を使用。
個室の床材には屋久島産の地杉フローリング(ヤクイタ)を使用しました。
地杉は、数千年を生きた屋久杉と同様、他の地域の杉よりも、木の香り、精油を多く含んでいます。
杉の香りには抗菌・防カビ作用・鎮痛作用・喘息などの原因となる室内塵ダニの繁殖を抑えるなどの働きがありますが、地杉の香りはさらに寝つきを良くし、睡眠効率を上げるセドロールや室内塵ダニの抑制に効果のあるクリプトメリオン・α-βオイデスモールなどの有効成分を他の地域の杉よりも多く含んでいるのが特徴です。
珪藻土塗りは今回も珪藻土職人の伊藤さんにお願いしました。デザイン性豊かな壁パターンを表現してくれる職人さんです。
MPパウダーの特徴は、湿気が多い時(高湿度)では吸湿し、乾燥している時(低湿度)は放湿してくれます。 湿度を 40~70% に調整しようと、半永久的に働いてくれるのがこの珪藻土の特徴で、天然の空気清浄機と呼ばれる所以はここにあります。
今回は打ち合わせスペースのテーブルも弊社大工で加工して製作しました。
杉の一枚板を丁寧に削り、脚を付け、オイルを塗ったら完成です♪この世でひとつだけのテーブルになりました。
今回の古民家再生は、我々のショールーム兼オフィスということもあり、過去と現在を融合を意識しつつも、実用的且つ機能的な空間になるように計画を行いました。
ぜひ一度お越しいただき、この空間を多くの方にご体感いただければ嬉しく思います。
【外観 before①】
【外観 after①】
【外観 before②】
【外観 after②】
【ショールーム before①】
【ショールーム after①】
【ショールーム before②】
【ショールーム after②】
【ショール―ム before③】
【ショールーム after③】
【オフィス before】
【オフィス after】
【トイレ before】
【トイレ after】
外部には軒の深いウッドデッキを計画するため部屋を3尺ほどセットバック。夏はこのウッドデッキで夕涼みできます。
こちらの建物は、2024年に山口県住宅課が空き家(既存住宅)の利活用を促進させるために開催した「空き家利活用ってええよねコンテスト」にて高い評価をいただき動画にて紹介されています。
下記画像をクリックしてください↓↓↓
(山口県住宅課のYouTubeサイトにジャンプします)