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KIZUKIブログ

室内の木質化率は50%がベスト

室内の木質化率は50%がベスト

室内空間において木材を使用する割合、いわゆる「木質化率」が注目されています。

特に、木質化率が50%前後であることが、空間デザインや人間の心理・生理にとって最適だとされています。木のぬくもりや自然素材の特性を活かしつつも、他の素材とバランスよく組み合わせることで、居住者にとって心地よい空間が作り出されるためです。

こちらの画像をご覧ください。天井が板張りで、床が無垢フローリング。これでおおよそ室内の木質化率が50%の状態です。

こちらのブログでは、木質化率50%がベストと言われる理由について、いくつかの観点からご紹介していきます。

1. リラクゼーション効果と刺激のバランス

木材には、視覚的にも触覚的にもリラクゼーション効果があります。木の自然な風合いや香りは、私たちに安らぎと癒しを与え、ストレスを軽減してくれる効果が期待できます。しかし、室内をすべて木材で覆うと、その効果が強すぎて単調になり、逆に視覚的な刺激が不足してしまうと言われています。

木質化率と睡眠の関係を見たところ、木質化率が50%程度が最も睡眠には効率的という結果も出ています。

木質化率50%という割合は、木材のリラックス効果を十分に感じつつ、他の素材による適度な刺激も得られるバランスの取れた空間を作り出します。この調和が、心地よい生活環境をつくる上でのポイントとなります。

2. デザインとコストのバランス

木材は温かみのある素材ですが、すべてを木で統一すると空間が重たく見えることもあります。50%の木質化率は、木の魅力を最大限に活かしつつ、他の素材(ガラス、金属、布など)と組み合わせることで、デザインの幅を広げ、洗練された空間を作ることができる割合ともいえます。

また、木材の使用が少なすぎても、木の良さが十分に発揮されないため、木質化率50%という割合がバランスの取れたデザインを実現するにはベストと言われています。

さらに、経済的な観点でも、木材を大量に使用することはコストUPにつながることが多く、50%の木質化率は予算内で効率よく自然素材の効果を享受できる理想的なラインと考えられています。

3. 心理的な安定感と快適さ

木の空間には、心理的な安定感をもたらす効果があるとされています。自然との触れ合いを感じさせる木材は、視覚的にも触覚的にも安心感を与えてくれますが、それが過度になると圧迫感や過度のリラックスが生じる可能性があります。

50%の木質化率は、木のもたらす安定感と心地よさを維持しつつ、適度な開放感や快適さを保つのに最適な割合です。

まとめ

木質化率50%がベストとされるのは、リラックス効果やデザイン的な調和、湿度調整、コストパフォーマンスなど、さまざまな要素をバランスよく取り入れることができるからと考えられます。

木の持つ魅力を最大限に引き出しつつ、他の素材と調和させることで、心理的・生理的に心地よい空間が実現できます。新築やリノベーションを検討する際、木質化率を意識してバランスの取れた空間づくりを考えることが、住む人の健康と快適さに大きな影響を与えます。

 

木材のぬくもりを感じながら、おしゃれで洗練された空間をつくるために、木質化率50%という数字を意識した内装計画をしてみてはいかがでしょうか?

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