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KIZUKIブログ

冬でもヒヤッとしない無垢フローリング

冬でもヒヤッとしない無垢フローリング

「冬でもヒヤッとしない無垢フローリング」をご説明する前に・・・

まずはこちらをご覧ください。

木の断面を顕微鏡でみると角や丸の繊維が連続的に連なり構成されていることがわかります。これを仮道管(かどうかん)と言います。

木の仮道管は、主に水や養分を木の根から葉まで運ぶ役割を果たしており、針葉樹(スギやヒノキなど)に多く見られる細長い細胞で、木の導管系の一部を構成しています。

水の通り道として機能するだけでなく、木材の支持構造としても働き、木が自身の重みや外的な圧力に耐えるのに役立っています。

仮道管は、四季を通じて木が成長していく過程の中で、薄い細胞群と厚い細胞群が交互に形成されていき、これがいわゆる木の年輪となります。

次に「熱伝導率」という言葉。

熱伝導率とは、物質における熱の伝わりやすさを数値化したもので、単位は「Kcal/(m・K)、またはW/(m・K)で表されます。

熱伝導率は数値が小さければ小さいほど断熱性(熱を伝えにくい性質)に優れているということになります。

住まいづくりで使用される代表的な素材の熱伝導率を比較すると・・・

アルミ236、鉄は90、ガラスは1、木材0.2、空気0.024

木材の熱伝導率が他の素材に比べ、圧倒的に低い(断熱性能が高い)ことがお分かりいただけると思います。

この秘密は「仮道管」でご説明した木材の構造にあります。

木材は多くの孔に熱伝導率の低い空気を蓄えることで、断熱材の役割を発揮するので冷たく感じないのです。

熱の「移動のしやすさ」や「熱の逃げやすさ」が熱伝導率として表されることは、住宅の性能を考えていく上で必ず出てくるワードですので要チェックです。

 

さて、いよいよ本題です。

鉄・ガラス・コンクリートなどの素材に触れると、瞬時に「ヒヤッ」とする感覚を覚えます。

これは、物質に人間の体温が伝わっているのですが、触れた場所から熱が急速に奪われていく(移動する)からです。逆を言えば、天然木は素材中に空気をたくさん含んでいますので、人間の体温や奪われにくく、温かく感じるということになります。

ちなみに、近年多くのお宅で使用されている合板フロアーは、その表面が平滑でガラスやコンクリートなどの素材の特徴に似ています。

表面が平滑で、空気を含んでいないことから冷たさを感じてしまうのです。

また、せっかく床材として無垢フローリングを選んでも、木肌表面にウレタン系の塗装をしているものも、合板フローリング同様、平滑な表面に仕上がっているためヒヤッとする感覚は変わりませんのでご注意を。

身体から熱を奪ってしまう素材に触れていると、疲れやすくなったり、冷えてしまったり・・・人間を含む全ての生物は体から熱を大量に奪われるとそれがストレスになり、風邪などの病気や精神的な疾患の発症にもつながると言われています。

それとは対照的に、高い断熱・保温効果を発揮する天然木は、気温の低い冬場で人の肌から熱を奪ににくく、自らの温もりを実感できるため、温かいく心地よいと感じるのでしょう。

あなたが大切なご家族のために家の素材として選ぶもの。

メンテナンスの容易さやデザインの豊富さなども検討材料のひとつではありますが、本当に一番優先したいもの(手に入れたい暮らし)は何なのか?

今一度お考えいただき、後悔のないお住まいを実現していただければと思います。

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