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KIZUKIブログ

壁紙の上から塗れる珪藻土

壁紙の上から塗れる珪藻土

自然素材である珪藻土は、近年ますます注目を浴びている建築素材の一つ。

その理由は、湿気の吸収と放出に優れた調湿性能、脱臭性能、断熱性能、さらには自然素材ならではの健康的な住環境を実現できる点にあります。今回は「寝室の内装に発生するカビを何とかしたい!」というご相談を承りましたので珪藻土をご提案させていただきました。

【工事前】

壁の隅や天井の隅に黒カビを確認することができます。

まず、珪藻土の最大の特徴はその調湿性能です。珪藻土は多孔質構造を持ち、その微細な穴が湿気を効率的に吸収し、乾燥すると湿気を放出する能力を持っています。この性能は、一般的な数値で示すとすれば、1立方メートルあたり1日で約500gの水分を吸収する能力を持ち、室内の湿度を常に快適に保つことができます。これにより、結露の防止やカビの発生を抑えることが可能となります。

さらに、珪藻土は脱臭性能にも優れています。悪臭の原因となる分子を吸着し、室内の空気を清浄に保つ効果が期待できます。また、断熱性能が高く、室内の温度を一定に保つことができるため、エネルギー効率の向上にも寄与します。自然素材であるため、化学物質を含まず、健康に優しいという点も大きな魅力です。寝室に適した素材と言えます。

珪藻土のもう一つの大きな利点は、壁紙の上からでも塗れることです。既存の壁紙を剥がす必要がないため、リフォームやリノベーションの際に手軽に導入でき、工期も短縮されます。これにより、コストの削減と同時に、環境への負荷も軽減されます。

今回はカビを適切に処理した上で珪藻土を施工させていただきました。

【施工中】

珪藻土の魅力を最大限に引き出すためには、職人の技術が不可欠。珪藻土塗りに精通した職人は、珪藻土を均一に塗り広げ、平滑な表面を作る技術を持っています。これは、初心者や経験の浅い職人ではムラができたり、凹凸が残ることがあるため、仕上がりに大きな差が出るポイントです。また、職人の技術により、さまざまなテクスチャーや模様を美しく表現することも可能です。

ちなみに、漆喰も調湿性能を持つ素材として知られていますが、その性能は珪藻土に比べてやや劣ります。漆喰は一般的な数値とすれば、1立方メートルあたり1日で約250gの水分を吸収する能力があり、これは珪藻土の約半分と言われています。しかし、漆喰は高いアルカリ性による抗菌効果や、耐久性に優れているという特徴も持っています。

珪藻土はその優れた調湿性能や脱臭性能、断熱性能により、健康的で快適な住環境を提供する理想的な建築素材です。職人の技術によって、その魅力がさらに引き出されるため、技術力の高い職人に依頼することがポイントです。さらに、壁紙の上からでも塗れるという利便性も、珪藻土を選ぶ大きな理由と言えます。

【完成】

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