
デザイナー城谷耕生氏の展覧会へ
現在、長崎県雲仙市小浜町で開催されている「プロジェッティスタ城谷耕生~イタリアから雲仙小浜へひとりのデザイナーの軌跡~」という展覧会にお伺いしてきました。
本会は、城谷耕生というデザイナーにスポットを当て、文化庁・厚生労働省・長崎県・雲仙市などが主催となり、約2か月間城谷さんに関する展示やトークイベントを開催しているものです。
城谷耕生さんは、イタリアデザイン初期の思想と実践「プロジェッタツィオーネ」を根幹に、ものづくりを通して“暮らし”や“人との関わり”を大切にしてこられたデザイナー。地元・小浜の刈水地区では、地域とともに生きるデザインの在り方を実践し、“デザインは人をつなぐ行為である”という哲学を体現された方です。

今回の展覧会は「ものづくり」「生活や人間関係」「刈水地区でのまちづくり」という3つのテーマのもとに、城谷さんの思想と軌跡が丁寧に紡がれていました。
ひとつひとつの展示を拝見しながら、“かたち”の奥にある“思想”を感じ取るような時間。
デザインとは、単なる造形ではなく、人の営みそのものに寄り添う行為なのだと、改めて気づかされました。





展覧会会場の入り口に掲げられた城谷さんの言葉。

その朗らかさと包み込むような優しさ。「誰をも受け入れる大きな器」を持つ方だったことを思い出します。
その人柄が、地域を、そして人々を惹きつけてやまなかった理由なのだと感じました。
翌日は、城谷さんの志とデザイン思想を受け継ぐ、地元の若手デザイナーお二人と今後の展開について打ち合わせ。
今回、小浜にお招きいただいたことをきっかけに弊社と彼らによる新たなプロジェクトが発足しました。

生前の城谷さんとの思い出話にも花が咲き、温かく、心に残る時間となりました。

KIZUKIplanningは、「建築」という枠を超え、“暮らしそのものをデザインする”ことを大切にしています。
それは、まさに城谷耕生さんが残された思想と深く通じるもの。
「地域とともに」「人とともに」「素材とともに」――
私たちは、その精神を受け継ぎながら、新しい世代と共に、住まいづくりに新たな価値を生み出していきます。

今後の展開にご期待ください!






