古民家が命を迎える場所へ
築年数を重ねた一軒の古民家。その静かな佇まいに、新たな命を迎える場所としての息吹が宿ろうとしています。
古民家を助産院へとリノベーションするプロジェクト。これまで歴史を刻んできた木造建築に敬意を払いながら、助産院という場にふさわしい“あたたかく、やさしい空間”を目指して、工事が着々と進んでいます。
大工工事もいよいよ大詰め。骨組みの力強さはそのままに、現代の安心と快適さを取り入れた空間が、ひと部屋ずつつくられています。
乳児室やカフェラウンジといった、それぞれの部屋のイメージは当初はまだぼんやりとしていましたが、ようやく輪郭がくっきりと浮かび上がってきました。どの空間も「母と子が安心して過ごせること」を第一に、細部にわたって配慮を重ねています。
リノベーションと並行して、消防署や保健所など関係各所との打ち合わせも綿密に。不特定多数の方がご利用になられる施設ということもあり、法的な安全性や衛生管理は欠かせません。
家として長年生きてきた古民家に、新たな命を育む「居場所」としての使命が与えられていく。
完成はもうすぐ。母と子にやさしく寄り添い、地域に温かく開かれた、新しい命の入り口となる助産院。古民家が再生されるその瞬間を私たちも心待ちにしています。