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KIZUKIブログ

本物のサウナを求めて④~建造物編~

本物のサウナを求めて④~建造物編~

今回のサウナツアーでは要所要所で建造物にも触れることができました。

印象に残ったのは「建築の多様性」 。ヨーロッパの歴史を感じる荘厳な街並みと、モダンで洗練されたデザインの建築が見事に融合しているのです。古いものを大切にしながらも、新しいものを受け入れる姿勢は、日本の建築にも通じるものがあると感じました。

今回訪問した「タリン歴史地区」、「エストニア国立博物館」、そして 「エストニア歌の広場」 の3つのスポットを中心に、エストニアの建築の魅力をレポートします。

タリン歴史地区―中世の街並みが息づく世界遺産

エストニアの首都タリンは、バルト海に面した港町でありながら、 中世の面影を色濃く残す美しい旧市街 を有しています。旧市街は1997年に ユネスコ世界遺産 に登録され、石畳の道や歴史的な建物がそのままの姿で保存されています。

歩いていると、まるで中世にタイムスリップしたかのような感覚に。オレンジ色の屋根が連なる街並み、ゴシック様式の教会、城壁に囲まれた街の景観は、どこを切り取っても絵になる美しさです。

歴史ある建物の中にはレストランやショップが入り、今でも有効に活用されている様子が伺えます。「古いものを修復しながら使い続ける」という文化が根付いていることを実感しました。

 

エストニア国立博物館―未来を感じるモダンなデザイン

タリンの歴史地区とは対照的に、 エストニア国立博物館(Eesti Rahva Muuseum) は、近代建築の魅力を存分に感じられる場所でした。

この博物館は エストニアの文化・歴史を紹介する施設 ですが、まず目を引くのがその 建築デザイン。まるで地面から建物が生えてきたかのような 緩やかな傾斜を持つ独創的な形状 をしています。

物館が建っている場所は、もともと 旧ソ連時代の軍用飛行場だったそうで、その歴史を反映し、建物のデザインも 滑走路がそのまま伸びたような構造 になっています。歴史の記憶を継承しながら、新しい文化を発信する場所として生まれ変わったのです。

この博物館の設計には、日本人建築家の 田根剛(たね・つよし)氏 が関わっています。田根氏は 「記憶を建築にする」 というコンセプトで設計を行い、エストニアの歴史や風土を建築に表現されたそうです。

外観はガラスを多用し、周囲の自然環境と一体化するようなデザイン。内部にはエストニア産の木材がふんだんに使われ、伝統とモダンが融合した空間になっています。

また、博物館内は インタラクティブな展示 が多く、エストニアの歴史や文化を体験しながら学ぶことができます。例えば、エストニア語の発音を学べるコーナーや、伝統衣装を試着できるエリアなど、五感で楽しめる工夫が施されていました。

ちなみに訪問した日には特別展として池田亮司氏(現代美術家)の個展が開催されていました。日本人は世界のあちらこちらで活躍していますね♪

 

エストニア歌の広場―歌の力で独立を勝ち取った象徴的な場所

ストニアには「歌の革命」と呼ばれる歴史があります。ソビエト連邦の支配下にあったエストニアは、 歌を通じて独立を求める運動 を展開し、1991年に平和的に独立を勝ち取りました。その象徴的な場所が エストニア歌の広場(Lauluväljak) です。

巨大な半円形の屋根を持つステージが特徴的な大建造物です。

この会場は5年に一度開催されるエストニア歌と踊りの祭典の舞台でもあります。この祭典では、数万人もの合唱団が一堂に会し、一斉に歌を歌うという壮大な光景が広がります。

近年では音楽フェスティバルやコンサート会場としても利用されており、 伝統と現代文化が融合する場所として多くの人々に親しまれています。

訪れた際には、静かな広場の中で、エストニアの人々が歌の力で独立を勝ち取った歴史に思いを馳せました。建築そのものの機能美もさることながら、「音楽と建築が一体となり、歴史を語る場」であることが、この広場の最大の魅力だと感じました。

 

その他

こちらは恐らく集合住宅。屋上には煙突が数本見えました。恐らくサウナ…さすがサウナの本場エストニアです。

こちらは移動中に立ち寄ったホームセンター。

日本のホームセンターと同じように、工具や建材、DIY用品などが並んでいたのですが、その陳列の中に当たり前のよにサウナヒーター及びグッズが販売されていました。

サウナがエストニアの暮らしに深く根付いている証。

エストニアをはじめ、北欧やバルト三国ではサウナが単なるリラクゼーションではなく、「日常の一部」として機能しています。都市部のマンションや一軒家はもちろん、湖畔や森の中にはプライベートサウナがあり、週末に家族や友人と一緒に過ごすのが当たり前の文化。

一方、日本ではサウナブームが続いているものの、まだまだ「特別な体験」というイメージが強いように思います。エストニアのように、暮らしの中にサウナをもっと自然に取り入れることができれば、日本の住まいやライフスタイルもより豊かになるのではないでしょうか。

ちなみに・・・

ペレット燃料も大量に販売されていました♪

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